ここ何日かをかけて、『手塚治虫物語』を読みました。
上のは文庫本だけど、最初に出た、B5サイズの大きくて分厚い本のほうです。
まるで電話帳のような大きさと厚さの本を抱えて、夢中で読みました。
誕生から20代真ん中までと、そのあとからお亡くなりになるまでの2冊です。
緻密な絵と内容に、最初から最後まで圧倒されっ放し。
いつも漫画を描くのに熱中していた学生時代。
宝塚に住んでいて、子どもの頃から歌劇をよく観賞したから、あんなにもお話の中の人物がなめらかに動いているように見えたのかも納得です。
映画は一年に370本を見ていたほど好きだったし、アングルや描写やお話の作り方などの画像研究も怠らない。
しかも、ストレートで医大に入るほどの頭のよさ。
あの難しい医学の勉強といっしょに、プロとしてバリバリと原稿を描き続ける、人並み外れた頭脳。
原稿を仕上げるのに何日も徹夜のあとで国家試験を受けてみごと合格し無事に医者になるし、そのあと大量の原稿をこなしつつ、研究を重ねて論文を学会に提出して、博士にもなる。
原稿を描き上げるスピードはすごいし、体力もあるし、行動力もある。
読み進んでいるだけで、圧倒されぱなしでした。
後半のアニメ作りの大変さや、虫プロの倒産のこと、いろいろな悩みなども、あますことなく描いていて、本当グイグイと引き込まれます。
こんなにも漫画を愛し、大切にし、情熱を注ぎ込み、漫画の地位の向上に尽力を尽くした人などいないと思いました。
改めて、手塚先生の凄さに感服しました。
本はとても緻密に丁寧に、しかも分かりやすくて、面白く描いています。
手塚先生のアシスタントの人が描いているので、ほとんど手塚先生が描いたようなペンタッチで違和感もありません。
漫画が大好きな人に、ぜひとも読んでもらいたい2冊です。
この本を読んで、改めて手塚先生の偉大さに心から感動しました。
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- 2012/10/13(土) 00:25:17|
- 日記|
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